人生を自由に楽しむために会社員を辞め、フリーランスを経て法人化し、現在は一人社長をしています。ユウイチです。
今回はIPAの情報処理試験にもよく出てくる秘密鍵方式と公開鍵方式の違いについて解説します。
ITパスポート試験や基本情報技術者試験で暗号技術はよく出題されるのですが、中でも秘密鍵方式(共通鍵暗号方式)と公開鍵方式(公開鍵暗号方式)は頻出の重要なトピックなので、しっかり理解しておきましょう!
それでは、分かりやすく解説していきますね。
秘密鍵方式(共通鍵暗号方式)とは?
概要
秘密鍵方式とは、1つの鍵(共通鍵)を使って暗号化と復号を行う暗号方式です。
特徴
- 送信者と受信者が同じ鍵を共有する
- 暗号化・復号の処理が高速
- 鍵の管理が課題(安全に共有する手段が必要)
メリット
✅ 暗号化・復号の処理が速いため、大量のデータの暗号化に向いている
✅ 実装が比較的簡単で、計算負荷が軽い
デメリット
❌ 鍵を安全に共有する手段を別途考えなければならない
❌ 第三者に鍵が漏れると、すべてのデータが解読されてしまう
主な利用例
- AES(Advanced Encryption Standard)
- DES(Data Encryption Standard)
- VPN(仮想プライベートネットワーク)
公開鍵方式(公開鍵暗号方式)とは?
概要
公開鍵方式とは、公開鍵と秘密鍵の2つの鍵を使って暗号化と復号を行う暗号方式です。
特徴
- 受信者が公開鍵を公開し、送信者がその公開鍵を使って暗号化を行う
- 復号に使う鍵(秘密鍵)は受信者だけが持っている
- 秘密鍵を他人と共有する必要がないため、安全性が高い
メリット
✅ 受信者が公開鍵を公開するため、送信者が事前に鍵を受け取る必要がない
✅ 鍵の管理が容易(秘密鍵を安全に管理するだけでよい)
デメリット
❌ 暗号化・復号の処理が秘密鍵方式よりも遅い
❌ 計算コストが高く、大量のデータには向かない
主な利用例
- RSA(Rivest-Shamir-Adleman)暗号
- 電子メールの暗号化(PGP/GPG)
- SSL/TLS(HTTPSの暗号化)
公開鍵方式の場合、問題では「暗号、複合に使用する鍵」をよく聞かれます。
「え~っと・・・どの鍵だったっけ・・・」
となったりするかもしれませんが、これだけ覚えておけば大丈夫です!
鍵を公開するのは受信者
はい。これだけですべて解決です笑
なぜかというと、受信者が鍵を公開する場合、送信者に対してということになります。
なので、送信者に対して公開する鍵は必然的に暗号化に使う鍵になります。
今からデータを暗号化して送ろうとしている送信者に対して、複合鍵を公開しても意味がないからです。当たり前の話ですみません^^;
ですので、公開鍵方式で使用する鍵は以下のようになります。
公開鍵方式で使用する鍵
暗号化:送信者が受信者の公開鍵を使用
複合:受信者が受信者の秘密鍵を使用
これだけです。めっちゃ簡単ですね^^
秘密鍵方式と公開鍵方式の比較
以下、簡単にまとめます。
項目 | 秘密鍵方式 | 公開鍵方式 |
---|---|---|
鍵の種類 | 1つ(共通鍵) | 2つ(公開鍵・秘密鍵)※鍵を公開するのは受信者 |
鍵の共有 | 必要(事前共有) | 不要(受信者の公開鍵のみ共有) |
処理速度 | 高速 | 遅い |
セキュリティ | 鍵の共有が課題 | 高い |
主な用途 | データの暗号化 | 通信の暗号化 |
まとめ
以上、今回は秘密鍵方式と公開鍵方式の違いについて簡単に説明してみました。
秘密鍵方式と公開鍵方式
秘密鍵方式(共通鍵暗号方式):同じ鍵を使って暗号化・復号を行う仕組み
公開鍵方式(公開鍵暗号方式):受信者が公開鍵を公開し、送信者がその公開鍵を使って暗号化を行う仕組み
情報処理試験でこの問題が出てきたら、確実に正解しておきましょうね^^
それではまた!