
20年間エンジニアとして働いた後、フリーランスを経て現在は1人社長として活動しているユウイチです。
プログラミング講師やIT教育を中心に発信しながら、趣味でゲーム開発やシナリオ作成にも挑戦しています。
「創造と教育を通じて、自分らしく生きたい人の“自由な一歩”を支援する」――そんな想いを込めて、このブログを書いています。
今回はIPAの情報処理試験にもよく出てくるクラウドサービスの三つのモデルについて解説します。
ITパスポート試験や基本情報技術者試験では違いをよく問われますので、しっかり理解しておきましょうね。
それでは、分かりやすく解説します。
IaaS, PaaS, SaaSとは?
ITの世界ではクラウドコンピューティングの普及に伴い、IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)という3つの主要なクラウドサービスが登場しました。
ひと昔前はオンプレミスが一般的で(というかそれしかなかった)、会社のサーバー室におっきなサーバーが置かれているのが普通だったのですが、その時代の人間としては、すごい時代になったなぁと感じます^^;
それでは、それぞれの特徴や違いを説明していきますね。
クラウドサービスの3つのモデル
クラウドサービスは提供範囲に応じて、大きく以下の3つに分類されます。
1. IaaS(Infrastructure as a Service)
「インフラを提供するサービス」
簡単に言うとIaaSはサーバー管理者向けのサービスになります。
特徴
- ユーザーは仮想マシン(VM)、ネットワーク、ストレージなどの基盤インフラを利用できる
- OSやミドルウェア、アプリケーションの管理はユーザー側で行う
- 物理サーバーの管理が不要になり、リソースの拡張や縮小が容易
代表的なサービス
- Amazon EC2(AWS)
- Google Compute Engine(GCP)
- Microsoft Azure Virtual Machines
利用例
- Webサービスのサーバー構築
- 企業の社内システムをクラウドに移行
- ビッグデータ処理のための計算基盤
2. PaaS(Platform as a Service)
「開発プラットフォームを提供するサービス」
簡単に言うとSaaSは開発者けのサービスになります。
特徴
- OSやミドルウェア(データベース、Webサーバーなど)があらかじめセットアップされている
- ユーザーはアプリケーションの開発・運用に専念できる
- 自動スケーリング機能を備えたものが多く、開発の負担を軽減
代表的なサービス
- Google App Engine
- Microsoft Azure App Services
- Heroku
利用例
- Webアプリケーションの開発・運用
- APIサーバーの構築
- 機械学習の実行環境
3. SaaS(Software as a Service)
「ソフトウェアを提供するサービス」
簡単に言うとSaaSは利用者けのサービスになります。
特徴
- ユーザーはインストール不要で、インターネット経由でソフトウェアを利用できる
- アプリケーションの管理・メンテナンスはサービス提供者側が行う
- データはクラウド上で管理され、どこからでもアクセス可能
代表的なサービス
- Google Workspace(Gmail, Google Drive, Google Docsなど)
- Microsoft 365(Excel, Word, Outlookなど)
- Dropbox
利用例
- オンラインメール(Gmail, Outlookなど)
- クラウド型のオフィスソフトの利用
- チームでのファイル共有や共同編集
IaaS, PaaS, SaaSの違いを比較
簡単な表にまとめてみますね。
| 項目 | IaaS | PaaS | SaaS |
|---|---|---|---|
| 提供範囲 | インフラ(サーバー、ストレージ) | 開発プラットフォーム | ソフトウェアアプリケーション |
| ユーザーの管理範囲 | OS, ミドルウェア, アプリの管理が必要 | アプリ開発のみ必要 | アプリをそのまま利用 |
| 柔軟性 | 高い(カスタマイズ可能) | 中程度(開発環境は提供される) | 低い(利用するだけ) |
| 代表例 | AWS EC2, Google Compute Engine | Google App Engine, Heroku | Gmail, Microsoft 365 |
サービスの提供範囲としては「IaaS(サーバー管理者向け) > PaaS(開発者向け) > SaaS(利用者向け)」となります。
まとめ
以上、今回はクラウドサービスの三つのモデルについて簡単に説明してみました。
情報処理試験対策として、以下のように覚えておきましょう笑
情報処理試験対策
IaaS:インフラを提供するクラウドサービス→サーバーやネットワークを管理したい人向け
PaaS:開発環境を提供するクラウドサービス→開発を簡単にしたい人向け
SaaS:ソフトウェアを提供するクラウドサービス→すぐにアプリを使いたい人向け(開発はしたくない)
情報処理試験対策であれば、これで十分だと思います。
クラウドサービスの三つのモデルを聞かれるのは選択問題のはずなので、これ覚えておくだけで正しい選択し選べます^^
情報処理試験でこの問題が出てきたら、確実に正解しておきましょうね^^
それではまた!
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