フリーランス実践・案件獲得

フリーランスエンジニアの経費割合は10〜30%が目安|売上別の計算例

結論:経費割合は売上の10〜30%が目安。ただし「単価」を見直す方が手残りは増えやすい

フリーランスエンジニアの経費割合は、おおむね売上の10〜30%が目安です。自宅作業・リモート中心なら10〜20%、外注・コワーキング・学習投資が増えると20〜30%に上がります。
ただし現役フリーランスとして強く伝えたいのは、経費を細かく削るより、案件単価を月5万円上げる方が手元に残るお金は大きく増えるということです。

「フリーランスエンジニアの経費って、結局どこまで使っていいんだろう?」
「自分の経費割合、高すぎないか不安…」
そう感じたことはありませんか?

ユウイチ
ユウイチ
僕も独立直後はけっこう悩みました。節税のために経費を増やすべきなのか、それとも抑えるべきなのか、判断軸がないと迷いますよね。

この記事では、現役フリーランス・1人社長として活動している僕の視点から、フリーランスエンジニアの経費割合の目安と、整えるための具体的な考え方を解説していきます。

この記事でわかること

・フリーランスエンジニアの経費割合の目安(10〜30%)と、その理由
・年間売上500万・800万・1,000万円別のリアルな計算例
・主な経費項目と、見直すべき優先順位
・家賃按分やカフェ代などグレーゾーン支出の判断基準
・経費を削るより、案件単価を見直す方が効果的な理由

※筆者:ユウイチ(エンジニア歴20年→フリーランス→法人化)。組込みLinuxから産業用ネットワーク、車載、エアコン設計、IT研修講師まで幅広く案件経験。現在は車載組込みPM案件・月104万円で稼働中。実体験をもとに書いています。


フリーランスエンジニアの経費割合は10〜30%が目安

まずは結論から押さえます。フリーランスエンジニアの経費割合は、ざっくり売上の10〜30%に収まることが多いです。


経費割合の計算式とイメージ

経費割合は、シンプルな計算で出せます。

経費 ÷ 売上 × 100 = 経費割合(%)

年間売上500万円で経費100万円なら20%、売上800万円で経費120万円なら15%です。実際に自分の数字を入れてみると、「思ったより高い」「意外と低い」と気づくはずです。

ポイント

経費割合は「何%なら正解」と一律に決まるものではありません。売上規模や働き方で自然に変わるので、目安から外れているからといってすぐ問題というわけではない、という前提で読み進めてください。


エンジニアの経費割合が低めになりやすい理由

フリーランスエンジニアの経費割合は、他業種と比べて低めになりやすい傾向があります。理由は、売上の多くが「スキルや稼働時間への対価」として発生するから。物販や飲食のように、仕入れ・在庫・店舗費がかからない職種です。

主な経費は次のような項目に集中します。

項目

・通信費(回線・スマホ料金)
・PC・モニターなどの周辺機器
・ソフトウェア・クラウドサービスのサブスク
・書籍・セミナー・資格などの学習費
・自宅作業スペースの家賃按分・光熱費按分
・コワーキングスペース代

僕自身、以前レバテック経由の組込みLinux案件(月85万円)をリモート併用で稼働していた時期は、経費の中心が通信費と開発環境まわりでした。常駐多めの時期と比べると、交通費まわりが減って経費の構造が大きく変わったのを実感しています。

ユウイチ
ユウイチ
ちなみに僕は組込みLinuxだけじゃなく、産業用ネットワークプロトコル、車載、エアコン設計、IT研修講師まで幅広く案件を受けてきました。案件のジャンルによって経費の中身もけっこう変わるんですよね。

経費割合が高すぎる・低すぎるときに見たいライン

10〜30%という幅はざっくりした目安です。判断するときは、次のように区切って考えると整理しやすくなります。

経費割合状態の目安
5%未満必要な学習費・作業環境への投資まで削っていないか確認したい水準
10〜20%リモート中心・固定費少なめなら自然な範囲
20〜30%学習投資・外注・有料ツールがあれば十分あり得る範囲
30%超支出内容と利益の残り方を見直したい水準

大事なのは「何%か」より、その経費が売上や仕事に必要な支出として説明できるかです。逆に、5%未満で「節約できてる」と思っていても、必要な学習投資や開発環境まで切り詰めていると、将来の単価アップを自分で潰している可能性もあります。


売上別・働き方別に見る経費割合のリアル

同じ経費割合でも、売上規模と働き方で中身は大きく変わります。ここでは年間売上500万・800万・1,000万円の3パターンで、経費割合のイメージを掴んでいきましょう。


売上規模 × 働き方の経費割合マトリクス

年間売上働き方の例経費割合の目安年間経費の目安
500万円自宅作業・リモート中心10〜20%50万〜100万円
500万円コワーキング・学習投資あり15〜25%75万〜125万円
800万円常駐案件・固定費少なめ10〜18%80万〜144万円
800万円複数案件・有料ツール多め15〜25%120万〜200万円
1,000万円高単価リモート中心10〜20%100万〜200万円
1,000万円外注・出張・営業活動あり20〜30%200万〜300万円

同じ売上でも、働き方で経費割合は10%以上変わってきます。たとえば年間売上1,000万円で見ると、高単価リモートで完結している方は10〜20%に収まる一方、外注や出張が増えると20〜30%まで上がるイメージです。


売上500万・800万・1,000万円の計算例

もう少し具体的に、3パターンで計算してみます。

パターン1:年間売上500万円・経費100万円
100万円 ÷ 500万円 × 100 = 20%

独立して1〜2年目の自宅作業中心の方によくある水準ですね。学習投資もある程度入っていて、目安レンジに収まっています。

パターン2:年間売上800万円・経費120万円
120万円 ÷ 800万円 × 100 = 15%

リモート併用・固定費少なめならよくある水準です。僕がPE-BANK経由で月78万円のバーコードリーダー開発案件で初フリーランス稼働した頃や、その後月92万円のエアコン設計案件(リモート併用)に移った頃の感覚に近いです。

パターン3:年間売上1,000万円・経費250万円
250万円 ÷ 1,000万円 × 100 = 25%

外注費・有料ツール・出張費・学習投資などが厚めにある場合の水準。目安には収まっていますが、「経費250万円のうちどの支出が売上や効率につながっているか」は確認しておきたいラインです。

ポイント

経費は金額だけ見ると大きく感じても、売上に対する割合で見ると自然な範囲に収まっていることがあります。逆に経費の金額が小さくても、売上が低ければ割合は高くなる、というのも見落としがちなポイントです。


フリーランスエンジニアの主な経費項目

「経費割合を整える」と言っても、何が経費全体を押し上げているかを把握しないと手の打ちようがありません。エンジニアは作業環境・学習・ツール・通信まわりに支出が集中しがちなので、ここを順に見ていきます。


主要経費項目と影響度

経費項目内容の例影響
通信費回線・スマホ料金固定費になりやすい
ソフト・クラウド費開発ツール、サーバー、GitHub、AIツールサブスクが増えると割合が上がる
PC・周辺機器PC、モニター、椅子、キーボード購入年は大きく出る
学習費書籍、講座、セミナー、資格単価アップ目的なら投資性が高い
コワーキング費作業スペース、会議室自宅以外作業派は固定費化
外注費デザイン、開発補助、事務代行複数案件を回す人は増えやすい
交通費・出張費常駐通勤、打ち合わせ、出張対面対応が多いと増える

たとえば僕の場合、リモート併用で稼働していた月85万円のレバテック案件(組込みLinux)では、通信費とソフトウェアまわりが経費の中心でした。一方、月78万円・バーコードリーダー案件は常駐だったので、交通費の比重がもう少し高めでした。同じ組込みLinuxの案件でも、常駐かリモートかで経費構造はかなり変わります。


家賃・光熱費の按分はどう考えるか

判断が分かれやすいのが、自宅家賃や光熱費の按分です。仕事に使っている部分だけを経費にできるのですが、「どこまで按分していいの?」で悩む方は多いはず。

基本は、仕事で使っている面積や時間をもとに、合理的に説明できる範囲で按分することです。

たとえば家賃10万円の部屋で、25%を作業スペースとして使っている場合、月2万5,000円を仕事分とするイメージ。年間で30万円なので、売上500万円なら経費割合を6%ほど押し上げる計算になります。

光熱費も同じ考え方で、使用時間や使用状況をもとに按分します。判断に迷ったら次のチェックで整理してみてください。

チェック

・作業スペースとして使う面積を説明できるか
・仕事で使う時間帯や頻度を説明できるか
・プライベート利用分まで含めすぎていないか
・毎年同じ基準で継続管理できるか

按分割合を高く取ろうとするほど、後で説明しづらくなりがちです。「節税のために多めに」ではなく、「あとから自分で見て納得できるか」を基準にすると失敗しにくいですよ。


グレーゾーン支出は「説明できるか」で判断する

仕事とプライベートが混ざるグレーゾーン支出も判断に迷うところです。カフェ作業代、ガジェット購入、交流会の食事、勉強目的のイベント参加費などですね。

支出例判断の考え方
カフェ作業作業目的なら経費にしやすいが、私的な飲食分との区別が必要
ガジェット開発・検証・効率化に使うなら説明しやすい
有料サブスク業務で継続利用しているかを確認
交流会・会食案件獲得や業務関係者との打ち合わせかが重要
書籍・講座業務スキルや単価アップにつながる内容か

「他の人もやっているから」ではなく、自分の仕事に必要な支出として説明できるかで判断するのがいちばん安全です。経費割合が30%を超えているなら、ここの支出が膨らんでいないか優先的に見直しましょう。


経費割合を整える4つのアクション

ここからは実践編です。経費割合を「自分にとって自然な範囲」に整えるための4つの行動をまとめました。


① 毎月の売上・経費・経費割合を記録する

確定申告の前にまとめて確認するのではなく、月ごとに売上・経費・経費割合を見ておくのがいちばん簡単で効果的です。

たとえば、月の売上が70万円で経費10万円なら経費割合は約14%。一方、売上70万円で経費20万円なら約29%です。どちらも10〜30%に収まりますが、後者なら「20万円は何に使ったのか」を見直すきっかけになります。

PC購入やセミナー参加で一時的に経費が膨らむ月もあるので、1か月単位ではなく3か月・半年・年単位の平均で見るとブレが減ります。会計ソフトを使えば自動で計算してくれるので、月初に5分眺める習慣をつけるだけでだいぶ違いますよ。


② 支出を3つに分類する

経費を見直すときは、すべて同じ目線で見ないことがコツです。次の3つに分類すると判断しやすくなります。

区分内容判断基準
必要経費通信費、開発ツール、PC、会計ソフトなど業務に不可欠か
投資的経費学習費、セミナー、資格、作業環境改善将来の単価アップにつながるか
見直し候補使っていないサブスク、目的の曖昧な会食売上や効率に貢献しているか

「節税のために経費を増やす」と単純に考えると、見直し候補の支出まで温存してしまいがちです。経費を増やしても、その分だけ手元の利益が減るのは忘れないでくださいね。


③ 経費割合が30%を超えたら固定費とサブスクから見直す

30%を超えている場合、まず固定費とサブスクに目を向けるのが効率的です。エンジニアは知らないうちにツール代が積み重なりやすい職種でもあります。

削れる可能性がある経費

・使っていない有料ツール
・似た機能のサブスクの重複
・利用頻度が低いコワーキングスペース
・関連性が薄い交流会・会食
・売上につながっていない広告・営業費

月5,000円のツールでも年間6万円。似たサブスクを複数契約していると、年間で数十万円になることもあります。売上500万円の方なら、年50万円の不要な固定費があるだけで経費割合を10%押し上げる計算です。

ただし、すべての固定費を削る必要はありません。開発効率を高めるツール、案件獲得につながるサービス、学習に必要な費用は将来の収入につながる投資です。削るもの・残すものを分けて考えるのが大事ですね。


④ 経費を細かく削る前に、案件側を見直す

ここが今回いちばん伝えたいパートです。フリーランスエンジニアの場合、経費を細かく削るより、案件単価や働き方を見直す方が効果的なケースが多くあります。

月額1万円のサブスクを解約しても改善は年12万円。一方、月単価が5万円上がれば年60万円の売上増です。経費削減で60万円ひねり出すのはかなり大変ですが、単価交渉やエージェント乗り換えで5万円の差が出ることは現実的に起こります。

案件単価を見直すヒント

「経費の見直しだけでは限界を感じてきた」「そもそも今の単価が市場相場に合っているのか分からない」という方は、まず複数エージェントの案件をまとめて横断検索して、自分のスキルで狙える相場を掴むのが近道です。僕も案件を見直すたびに月78万→92万→85万→104万と単価帯を確認してきました。

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経費を削るより単価アップが効く理由

もう少し具体的に、「経費を削る」と「単価を上げる」のインパクトの違いを見ていきましょう。


同じ経費額でも、売上が増えれば経費割合は自然に下がる

経費割合は、売上と経費のバランスで決まります。経費を減らさなくても、売上が増えるだけで経費割合は下がるんですよね。

年間売上年間経費経費割合
500万円120万円24%
800万円120万円15%
1,000万円120万円12%

同じ経費120万円でも、売上が500万から1,000万に増えるだけで、経費割合は24%から12%に下がります。経費を削るのが先か、売上を上げるのが先かを考えたとき、フリーランスエンジニアは後者の方が伸び代が大きいことが多いんです。


単価が10万円上がると年120万円の売上増になる

月単価年間売上年間経費経費割合
60万円720万円120万円約16.7%
70万円840万円120万円約14.3%
80万円960万円120万円12.5%

月単価が10万円上がるだけで、年間120万円の売上増です。経費を年120万円削るのは現実的に大変ですが、単価交渉やエージェント比較で同等の効果を出せる可能性は十分あります。

ユウイチ
ユウイチ
僕自身、PE-BANK経由のバーコードリーダー案件で月78万円スタート→エアコン設計案件で月92万円→レバテック経由の組込みLinux案件で月85万円、そして現在はMidworks経由の車載組込みPM案件で月104万円。案件を見直すたびに単価帯が10万単位で動くのは、けっこうリアルな感覚です。

案件選びで「経費が増えにくい働き方」を選ぶ

単価だけでなく、案件の働き方も経費割合に直結します。同じ単価でも、フルリモートと常駐多めでは、交通費・外食費・出社時の支出がまったく違います。

確認項目見るべきポイント
稼働形態フルリモート・常駐・ハイブリッドのどれか
稼働日数週5固定か、週3〜4も選べるか
移動の有無定期的な出社や出張があるか
必要なツール自費契約のツールや環境があるか
業務範囲開発のみか、設計・要件定義まで含むか
契約期間短期か長期か、更新見込みがあるか

単価が高く見える案件でも、移動や準備のコストが大きいと実質的な手残りが思ったほど増えないことがあります。逆に、単価が少し低くてもフルリモートで経費・時間を抑えられる方が、結果的に手元に残る金額が増える、というケースも珍しくありません。


エージェントで相場と選択肢を持つ

「自分の今の単価が、市場相場と比べて適正なのかわからない」という状態だと、見直しの判断ができません。エージェントを併用して複数の案件提示を受けて相場感を持つのが、いちばん早い解決策です。

確認したいポイントは次の通りです。

ポイント

・自分のスキルセットで狙える月単価の目安
・リモート案件や高単価案件の数
・単価交渉の余地があるか
・商流が深すぎないか(中間マージンが多いと単価が下がる)
・案件更新時の条件交渉サポートがあるか
・複数エージェントで条件比較できる状態か

僕自身も、PE-BANKやレバテックなど複数のエージェントを併用してきました。それぞれ強みが違うので、同時に登録しておいて案件提示を比較するのが基本のスタイルです。


まとめ:経費割合は目安として把握し、伸び代は単価と案件側で取りに行く

最後に、ここまでの内容を整理します。

  • フリーランスエンジニアの経費割合は売上の10〜30%が目安
  • 10〜20%はリモート中心・固定費少なめ、20〜30%は学習・外注・ツール多めの水準
  • 5%未満は必要な投資まで削っている可能性、30%超は支出内容を要確認
  • 家賃・光熱費の按分やグレーゾーン支出は「説明できるか」が基準
  • 経費を細かく削るより、案件単価と働き方を見直す方が手残りに直結することが多い

経費割合は、自分の働き方を客観視するための指標として持っておくのがちょうどいい温度感です。数字だけ追いかけて節税のために経費を膨らませると、結局手元に残るお金が減ってしまいます。

「今の単価が市場と比べて適正かわからない」「もう少し条件のいい案件があるなら見たい」と感じているなら、まずはエージェントに無料相談して相場を知ることから始めてみてください。経費の見直しよりも、はるかに大きな改善につながりますよ。

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ユウイチ
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経費の不安は数字を見れば消えますが、「もっと稼げるかも」のモヤモヤは情報を集めないと消えません。相談だけでもOKなので、気軽に動いてみてくださいね^^
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ユウイチ

20年間ソフトウェアエンジニアとして働いた後、フリーランスを経て現在は1人社長として活動。 プログラミング講師やIT教育を中心に活動しながら、趣味でゲーム開発やシナリオ作成にも挑戦中。どちらも「創ることを通じて人を笑顔にしたい」という想いから始めた、大切なライフワーク。 「創造と教育で、人生に迷う人の“自由な一歩”を支援」を理念に発信中。

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