フリーランスの実態

組込みフリーランスのメリット・デメリットについてまとめてみました

以下の不満を解消するため、会社員をやめてフリーランスになった『NaruTaku』と申します。

会社員時代の不満

・収入の限界(給料が上がらない)

・自由な時間が持てない(会社に拘束される)

・人間関係がしんどい

※フリーランスになり、これらの不満は解消されました(収入も増え、自分の時間を増やし、のびのびと働くことができております)

今回は私の専門でもある組込み系開発フリーランスのメリット・デメリットについて書いてみようと思います。(完全に私見です^^;)

組込みフリーランスのメリット

まずはメリットから。以下のメリットがあると感じております。

組込みフリーランスのメリット

  • 競争率が低い
  • 長期契約につながる可能性が高い
  • 今後需要が増える

では、一つずつ見ていきたいと思います。

1.競争率が低い

一番感じたのはこれになります。組込み系ソフトウェアエンジニアって、Web系などのエンジニアに比べると絶対数が少ないんです。特にフリーランスエンジニアになるとさらに少なくなります。

理由は、エージェントさんも言っていましたし自分でも感じていたのですが、若いエンジニアが少なくなっていることです。組込み系のソフトウェアエンジニアって40代、50代でも現役でバリバリやってる人が多いのですが(私も40代です)、若い人がいないのでベテランエンジニアがまだまだ現役という状況になっています。

昨今、組込みに限らずですが、業界全体で見てもソフトウェアエンジニアが不足しています。ですので、「これからエンジニアを目指そう!」という若い方は多いのですが、こういった若者が勉強するのはWeb開発系やスマホアプリ、AI関連の言語が多いようです。具体的にはJavascriptやSwift,Kotlin,pythonなどです。

これらの言語は勉強をはじめる敷居が低く、Webで学べる環境も充実しており、書籍などもたくさんあります。対して組込み系開発では昔ながらのCやC++がまだまだ主流で、さらにリアルタイムOS、そしてソフトウェアだけでなくハードウェアの知識を求めらる場面もあります。

ですのでこれらを学ぼうと思うと、最初のハードルは高くなってしまいます。今はラズペリーパイやArduinoなど、お手軽に組込み開発を学べるプラットフォームはありますが、それでもWeb開発やスマホ開発に比べると敷居は高くなりますし、Webでの学習環境なども少ないです。

こういった理由から特に若いエンジニアの絶対数が少なくなっており、競争率は低くなっています。

私も案件をいくつか紹介いただく中で実際に現場の方とお話したのですが、その場で「すぐに来てほしい!」というお返事をいただくことがほとんどでした。

ですので、スキルのある組込み系ソフトウェアエンジニアにとっては独立しやすい状況かと思います。案件を取る際など、特に中堅以降のベテランエンジニアでは、Web開発系やスマホアプリ、AI関連系だと若いエンジニアとの比較になり、最終的に若さに負けてしまうということもあるようですが、組込み系開発だと即決で決まる可能性が高いです。

2.長期契約につながる可能性が高い

前述の内容とつながるところはあるのですが、組込み系ソフトウェアエンジニアは長期でお願いされることが多くなります。実際に私もそういったオファーをいくつか受けました。

フリーランスエンジニアって、会社の後ろ盾がないので評価されるのは自分になります。なので、案件を受ける場合はお客様の評価がそのまま自分の評価になります。評価がダメなら切られるし、評価が良ければ継続受注オファーをいただけます。

そんな感じで結構厳しいのですが、組込み系ソフトウェアエンジニアが求めらるところにマッチすると重宝されるので、長期契約のオファーを受けることが多いです。なぜなら、人がいないからです。モダンなWeb開発系やスマホアプリ開発などは人材が比較的多いので、「こいつ使えない」と思われるとすぐに切られるのですが(フリーランスの単価が高いのは切りやすいからです)、組込み系ソフトウェアエンジニアはWeb開発系やスマホアプリ開発に比べ人材がいないので、重宝される傾向にあります。

なので、組込み系ソフトウェアエンジニアで自分のスキルとマッチする案件に出会えると、そこに長く携われる可能性は高くなります。

3.今後需要が増える

エージェントさんと話していても、世間の動向を見ても、今後組込み系ソフトウェアエンジニアの需要が高まることは間違いないと思います。なぜなら、IOTが加速していくからです。わかりやすいところではウェアラブル端末です。

「すべてのものがインターネットにつながる!」

って最先端な響きですが、つながる先がスマホとかでも、スマホにつながる製品には泥臭い(この表現が適切かはわからないですが私は好き)組み込みプログラムを搭載した製品もあります。

もちろんネットワークなどの知識は必要になってきますが、小さな製品でもネットワークにつながる時代が当たり前になってきましたので、組込み系ソフトウェアエンジニアの需要はさらに高まっていくと感じております。

組込みフリーランスのデメリット

次にデメリットです。

組込みフリーランスのデメリット

  • 案件数が少ない
  • 在宅案件が少ない
  • 単価が低い傾向にある

では、見ていきたいと思います。

1.案件数が少ない

いろんなエージェントさんの話を聞いて、これは顕著に感じました^^;

具体的にはPE-BANKさん、ギークスジョブさんなどにお世話になったのですが、組込み開発の案件は少ない。。。

そして、組込み開発の案件事態を扱っていないエージェントさんもけっこういます。

ですので、案件数ではWeb系開発やスマホアプリ開発、AI関連の開発には及びません。ただ、先にも述べたように今後組み込み開発の需要は増えてくると思われますので、個人的には将来的に案件数が増えていく可能性は高いと思っています。

2.在宅案件が少ない

「会社に行かず在宅で仕事をしたい」

これをフリーランスとして独立する理由の一番にあげられる方もいらっしゃると思うのですが、組込み開発の案件は現場に常駐がほとんどです。組込み開発はWeb系の開発などと違い、対象のハードウェアありきで開発することが多いです。そして多くの場合、対象のハードウェアは持ち帰ることができないため、現場に常駐となります。

もちろん、まったく在宅がないわけではなく、例えば上流の設計工程であったり、下流の実装の工程だとハードウェアは不要なので自宅でも作業可能です。また、マネジメントする立ち位置だと毎日出社する必要はないかもしれません。

ただ、Web系の開発などと比べた場合、在宅案件の頻度は低いです。また、「副業的に週1か2で稼働したい」という方もいらっしゃると思うのですが、こういった働き方も組込み開発案件では少なく、週5でがっつり稼働するという形がほとんどです。

3.単価が低い傾向にある

デメリットとしてこれが一番大きいかなと思いました。

自分でいろいろ案件を探していてもC言語やC++言語を使った泥臭い開発の案件って単価が低いなぁと感じていたのですが、エージェントさんも「組込みの単価は上がりにくい」というお話をされていました。

ただ、「単価が低い」と言っても、エージェントさんによってかなりの違いがあります。例えば、ギークスジョブさんからは「組込み案件の単価は60万円前後、よくて65万円くらい」と説明を受けたのですが、PE-BANKさんからは「70万円を超える案件が結構あります」と説明を受けました。

エージェントさんによって得意分野が違うので単価の相場感というのはかなり違うと感じました。結局、PE-BANKさんから紹介を受けた単価78万円を案件を契約したのですが、自分で調べた限りでは組み込み案件の単価としては良い方だと思います。

ちなみにメインの工程は基本設計以降です。この工程で78万円は悪くないと思いました。Web系の開発やAI関連だとこの工程でも単価が100万円前後の案件はあるようですが^^;

まあ、組込み案件は単価が低い傾向にあるので仕方ないかと思っております。ただですね、組込み系の案件でも上位のマネジメント案件などであれば100万円前後は狙えると思います。なぜ私がそこを狙わないかというと、マネジメント嫌いだからです笑

技術が好きで一生手を動かしていたいと思っている人間なので、そこへ行く気はありません。サラリーマン時代にマネジメントを任されたこともあるので経験はそこそこあるのですが、管理とか、調整とか、まったく楽しくなかった。。。

「管理職に上がらないと給料もあがらないぞ」

と何度も言われたのですが、頑なに昇給試験を受けませんでした笑

『年齢を重ねたら手を動かす方より管理に行くのが当たり前』

という風潮にはまったく同意できません。頭が回る限り一生手を動かしていたいです。

少し話がそれてしまいましたが、組込み系開発の単価は低い傾向にあるということを紹介させていただきました。まあ、それでも単価78万円で契約できたのでサラリーマン時代より、この収入だけでも年収で200万円以上はあがるのですが^^

以上、今回は組込み系開発フリーランスのメリット・デメリットについて紹介させていただきました。

まとめ

今回は組込み系開発フリーランスのメリット・デメリットについて書いてみました。

完全に私見ですが、大きくずれていないと思っています。

記事でも紹介しましたが、今、特に若手の組込み系エンジニアがいないので、若い方はこっち側へくるのも一つの選択肢だと思っています。ある程度のスキルをつけた若手の組込み系エンジニアであれば引く手あまたです。おっさん組込み系エンジニアの私でも引く手あまたなので笑

また、組込み系エンジニアの単価は低いと紹介しましたが、私の場合は契約できた案件だけで年収が900万円を超えます。それに加え、この先エージェントさんに紹介していただく案件以外でも自分で仕事を取ってくるつもりにしていますし、シナリオなども書いたりしていますし(収入はほぼないですが)、このブログが読んでいただけるようになると収益化もできますし、年収1000万円超えは現実的に十分可能です。

比較対象によってこの年収が高いか低いかは変わってくるのですが、サラリーマン時代の年収と比較した場合は十分に高いと感じます。

40歳を超えて独立しましたので少し遅めの独立ですが、この先、サラリーマンでは考えられなかったようなお金を稼いでやろうと思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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NaruTaku

40代のフリーランスエンジニア・シナリオライター。 20代前半から20年間エンジニアとしてキャリアを積みフリーランスへ転身。ソフトウェア開発とゲーム開発、シナリオ執筆をメインに、プログラミング講師・Webライターとしても活動。また、フリーランスになり見た目の重要性に今さら気づき、ヒゲ脱毛を実施中。

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